WebSurg中文版尚未完成,翻譯工作進行中!

Websurg, e-Surgery 關於腹腔鏡手術

WebSurg是個虛擬大學,可在世界各地透過網路取得。我們的目標是提供外科醫師、科學協會及醫學產業第一個腹腔鏡及其最新發展之線上持續醫學教育的平台,包括NOTES和機器人手術。

瀏覽全世界
虛擬大學

急性胆嚢炎: 術後管理





B Navez, MD , Hô pital Saint Joseph, Gilly, Belgium
D Mutter, MD, PhD , Hôpitaux Universitaires de Strasbourg, Strasbourg, France




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


1. 手術時間

急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出術は、平均手術時間が115 分 ( Navez et al., 2001 ) ~141 分 ( Pessaux et al., 2000 ) と通常の待機手術にくらべ長くなる。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


2. 開腹への移行

開腹への移行は腹腔鏡でのアプローチが失敗したからという判断ではなく、患者の安全をまず第一に考えて判断すべきである。手術操作が困難な急性胆嚢炎の際には、従来よりも開腹へ移行する基準を低く設定するべきである。このような開腹への移行の判断により、術中合併症を防ぐことができる。

2.1. 開腹移行率

急性胆嚢炎の際の開腹移行率は、炎症による影響で手術操作が困難になることが多いため、通常の待機手術に比べて高率である (1.5%~35% vs.5%, Hashizume et al., 1998 )。開腹移行率は20% ( Navez et al., 2001; Hunter, 1996; Lai et al., 1998 ) ~ 30% ( Pessaux et al., 2000 )と報告されている。

2.2. 開腹への判断

開腹への判断は、術者の経験にもよるが、平均すると手術開始後32分~69分の間になされることが多い ( Navez et al., 2001; Pessaux et al., 2000 )。開腹へ移行する原因として(頻度の高い順に):
  • 術中出血
  • Calot 三角の構造物確認が困難
  • 総胆管損傷の疑い
  • 胆嚢癌の疑い
が挙げられる。

2.3. 開腹へ移行となるリスクファクター

開腹へ移行となるリスクファクターは、現在のところ次のように言われている( Eldar et al., 1999; Greenwald et al., 2000; Navez et al., 2001 ):
  • 性別 (男性のほうが移行率が高い)
  • 65 歳以上の高齢者
  • 胆嚢炎の重症度 (壊死性胆嚢炎、胆嚢壁が5mm以上に肥厚)
  • 手術までの遅延
  • 手術チームの経験
  • 腹部手術の既往歴は胆嚢および胆嚢周囲組織の炎症に関係なく、開腹へのリスクファクターとなる (上腹部開腹手術既往ありvs既往なし:25% vs 4%)。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


3. 術後疼痛管理

目標:
  • 痛みが出現する前に対処する
  • 吐気、嘔吐の予防 (新たな痛みの原因となる、術操作部に悪影響を与える可能性)
-> Droperidol (Inapsine®) を制吐作用の量で使用

注: 薬剤の使用量は特に断りがない限り70kg 成人を基準にしている (量/kgの表示の場合もあり)。

1. ketamine を鎮痛作用の量 (0.5 mg/kg, KETALAR®) で麻酔導入時に使用する。これによりNMDA レセプター(興奮性N-メチルアスパラギン酸レセプター)をブロックする(注: この量であれば、患者の意識レベルに対して影響を与えない)。
2. 術中の充分な筋弛緩と除痛。Dro peridol (DROLEPTAN®) 1 mg を注入。
非オピオイド系鎮痛薬を麻酔終了30分前に使用。
・ NSAID (例えばKetoprofen, 50 〜100 mg) (この量であれば副作用 — 特に抗凝固作用 — の心配はない)
・ paracetamol 1 gの直腸内投与または2 gの経口投与
3. Tramadol hydrochlorideを使用(術後疼痛対策としては、初回量100mg、 その後最初の1時間は50mgを10〜20分毎に使用。必要に応じて最初の1時間に最高250mg(初回量を含む)まで使用可能。その後は4〜6時間毎に50〜100mgを1日に合計600mgを限度に使用する)Tramadol hydrochloride 100mgあたりDroperidol 0.5mgを併用すれば、吐気の予防になる。
4. それでも痛みが生ずる際には、回復室にてmorphine (通常morphine 2〜3mgを5〜10分ごとに、疼痛スケールが3以下になるまで使用する)の点滴を行う。
・ 副作用として予想される吐気や嘔吐には、あらかじめDroperidolをmorphineとともに使用する(morphine 10mgに対しDroperidol 0.5mg)。
・ PCA(Patient Controlled Analgesia: 患者管理鎮痛法)はほとんど使用しない。もし使用する場合には、Droperidolを上記の量に従いPCAリザーバーに混注する。
5. 経口水分摂取が再開になり、かつ吐気、嘔吐がなければ、水溶Paracetamolを使用する:1gを4〜6時間毎
6. NSAIDs (non‐steroidal anti‐inflammatory drug: 非ステロイド系消炎鎮痛剤)を定期的に継続して使用する(例えば Ketoprofen 50mg 8時間毎経口投与)。

この除痛プロトコールはわれわれの病棟で使用し、有効であったものである。
腹腔鏡下手術後に特徴的な肩の痛みに関しては今のところ有効な手段はない(現在研究中)。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


4. 術後抗生剤投与

胆汁性腹膜炎などの特別な場合を除き、急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出術後は除痛治療も含めた内科的治療を行う:
  • 術後電解質補正を短期間行いつつ、経口摂取を術直後より開始する ( Lo et al., 1996 )。
  • 抗生剤投与
抗生剤投与期間に関する評価は今のところほとんどなされていない 臨床的根拠に乏しいにもかかわらず、術後経静脈的抗生剤投与は通常 5 日 ( Muller et al., 1997 ) もしくは 7 ~ 10 日 ( Wetsphal and Brogard, 1999 ) の期間で投与することが推奨されている。
一方で、抗生剤の投与期間は患者の臨床経過に基づいて決定することを推奨するものもいる。
それによると、抗生剤を中止する基準として:
  • 患者が解熱した状態で48 時間経過し、腸管蠕動および白血球数が正常化する ( Yellin et al., 1993 )。
ことを挙げている。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


5. 術後合併症

急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出術後の合併症発生率は20%と報告されている。
敗血症状態であったことが関係する合併症頻度が最も多い。

感染症 (%) ( Lo et al., 1996; Eldar et al., 1998; Navez et al., 2001 )
腹壁創感染
5-11%
腹膜炎
4.5%
呼吸器感染症 
3-4.5%
尿路感染症
0.5-5%
不明熱
0.5%
横隔膜下膿瘍  
0.25%

その他の合併症
胆汁漏
3.7-4.5%
総胆管損傷
0-2%
出血 
2%
膵炎 
2%
術後腸閉塞 
2%

5.1. 胆汁漏

2種類の胆汁漏が考えられる:
胆嚢管からの漏出 いろいろな原因が考えられる:
  • 術中に胆嚢管断端の確認が不十分であった
  • 剥離操作中に胆嚢管そのものを確認しなかった
  • 胆嚢管断端にかけたクリップおよび結紮糸が緩んだ
  • 胆嚢管の裂け目が総胆管合流部にまで及んだ

総胆管からの漏出:
急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下アプローチは明らかに総胆管損傷のリスクが高いといわれている。しかし、このデータは過去の文献の抜粋であり、急性胆嚢炎に限定して開腹手術と腹腔鏡下手術とを比較したコントロールスタディーではない。
一方で、腹腔鏡手術および緊急手術に経験豊富なチームであれば、急性胆嚢炎であっても腹腔鏡下アプローチと開腹との間で、総胆管損傷の発生率には差がみられない。
この背景には、恐らく術者がこういった合併症に非常に慎重に対処していることと同時に、開腹移行率が高いことも関係している。
総胆管損傷に関してのいくつかの報告を下記に示す:
報告者
総胆管損傷率 (% (n))
症例数
Kum et al., 1994
1.5 (1)
66
Koo and Thirlby, 1996
0
60
Bickel et al., 1996
1 (1)
94
Lo et al., 1996
0
52
Garber et al., 1997
0
194
Lai et al., 1998
0
104
Lo et al., 1998
0
99
Lujan et al., 1998
0
114
Eldar et al., 1999
1.4 (5)
348
Kiviluoto et al., 1998
0
32
Arvieux-Barthelemy et al., 1999
1 (1)
95
Navez et al., 2001
0.5 (3)
605

5.2. 後期合併症

最も良く遭遇する合併症は腹壁膿瘍である。 - 8%の症例で胆嚢を摘出した創部に感染を起こす ( Lo et al., 1993 )。予防的抗生剤投与によりこの合併症の頻度が有為に減少したという報告もある(15% ⇒6%) ( Meijer et al., 1990 )。
腹腔内膿瘍または横隔膜下膿瘍は、術中胆嚢が裂けること(17%)で、結石の紛失やそれに伴う2次感染を引き起こすことが大きく影響する ( Hashizume et al., 1998 )。

5.3. 術死亡率

急性胆嚢炎に対する胆嚢摘出術の術死亡率は低く、待機手術のそれと比較しても変わりはない (1% Garber et al., 1997 ; 0~3% Hashizume et al., 1998 )。この術死亡率はハイリスク患者では上昇し、特に65歳以上の患者では、9.8%~16%にまで上昇する ( Hashizume et al., 1998 )。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


6. 入院期間

急性胆嚢炎に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術後の入院期間は、待機手術のそれと比べて延長しており、平均3~7日と報告されている (6.9 日 Pessaux et al., 2000 ; 6.7 日 Lo et al., 1998 )。

これは開腹へ移行した症例よりも短い (6.7 vs. 15 日; Lo et al., 1998 )。
これは開腹手術で行った症例よりも短い (3.3 vs. 6.8 日)。




1. 手術時間

2. 開腹への移行

3. 術後疼痛管理

4. 術後抗生剤投与

5. 術後合併症

6. 入院期間

7. References


7. References

  1. Arvieux-Barthelemy C, Mestrallet JP, Bouchard F, Delannoy P, Radmanesh O, Zattara A et al. Traitement chirurgical de la cholécystite aiguë. Etude rétrospective portant sur une série de 192 patients opérés en 3 ans. Ann Chir 1999;53:472-81.
  2. Bickel A, Rappaport A, Kanievski V, Vaksman I, Haj M, Geron N et al . Laparoscopic management of acute cholecystitis. Prognostic factors for success. Surg Endosc 1996;10:1045-9.
  3. Eldar S, Eitan A, Bickel A, Sabo E, Cohen A, Abrahamson J et al . The impact of patient delay and physician delay on the outcome of laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis. Am J Surg 1999;178:303-7.
  4. Eldar S, Sabo E, Nash E, Abrahamson J, Matter I. Laparoscopic cholecystecomy for the various types of gallbladder inflammation: a prospective trial. Surg Laparosc Endosc 1998;8:200
  5. Garber SM, Korman J, Cosgrove JM, Cohen JR. Early laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis. Surg Endosc 1997;11:347-50.
  6. Greenwald JA, McMullen HF, Coppa GF, Newman RM. Standardization of surgeon-controlled variables: impact on outcome in patients with acute cholecystitis. Ann Surg 2000;231:339-44.
  7. Hashizume M, Sugimachi K, MacFadyen BV. The clinical management and results of surgery for acute cholecystitis. Semin Laparosc Surg 1998;5:69-80. Review.
  8. Hunter JG. A cute cholecystitis revisited: get it while it’s hot. Ann Surg 1998;227:468-9.
  9. Kiviluoto T, Siren J, Luukkonen P, Kivilaasko E. Randomized trial of laparoscopic versus open cholecystectomy for acute and gangrenous cholecystitis. Lancet 1998;351:321-5.
  10. Koo KP, Thirlby RC. Laparoscopic cholecystectomy in acute cholecystitis. What is the optimal timing for operation? Arch Surg 1996;131:540-5; discussion 544-5.
  11. Kum CK, Goh PM, Isaac JR, Tekant Y, Ngoi SS. Laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis. Br J Surg 1994;81:1651-4.
  12. Lai PB, Kwong KH, Leung KL, Kwok SP, Chan AC, Chung SC et al . Randomized trial of early versus delayed laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis. Br J Surg 1998;85:764-7.
  13. Lo CM, Liu CL, Lai EC, Fan ST, Wong J. Early versus delayed laparoscopic cholecystectomy for treatment of acute cholecystitis. Ann Surg 1996;223:37-42.
  14. Lo CM, Liu CL, Fan ST, Lai EC, Wong J. Prospective randomized study of early versus delayed laparoscopic cholecystectomy for acute cholecystitis. Ann Surg 1998;227:461-7.
  15. Lujan JA, Parilla P, Robles R, Marin P, Torralba JA, Garcia-Ayllon J. Laparoscopic cholecystectomy vs open cholecystectomy in the treatment of acute cholecystitis: a prospective study. Arch Surg 1998;133:173-5.
  16. Meijer WS, Schmitz PI, Jeekel J. Meta-analysis of randomized controlled clinical trials of antibiotic prophylaxis in biliary tract surgery. Br J Surg 1990;77:283-90.
  17. Muller EL, Pitt HA, Thompson JE, Jr., Doty JE, Mann LL, Manchester B. Antibiotics in infections of the biliary tract. Surg Gynecol Obstet 1987;165:285-92.
  18. Pessaux P, Tuech JJ, Regenet N, Fauvet R, Boyer J, Arnaud JP. Cholecystéctomie laparoscopique dans le traitement des cholécystites aiguës. Etude prospective non randomisée. Gastroenterol Clin Biol 2000;24:400-3.
  19. Wetsphal JF, Brogard JM. Biliary tract infections: a guide to drug treatment. Drugs 1999;57:81-91. Review.
  20. Yellin AE, Berne TV, Appleman MD, Heseltine PN, Gill MA, Okamoto MP et al . A randomized study of cefepime versus the combination of gentamicin and mezlocillin as an adjunct to surgical treatment in patients with acute cholecystitis. Surg Gynecol Obstet 1993;177 Suppl:23-9; discussion 35-40